ふううんじのゆめのあと やましろやわすけのはなし 【西区そぞろ歩き 54】風雲児の夢の跡 山城屋和介の話

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西区そぞろ歩き:風雲児の夢の跡 山城屋和介の話

久保山の寺町の奥まったところに建つ、瀟洒(しょうしゃ)といってよい近代的なお寺が通峯山林光禅寺、ヨコハマで屈指の古刹(こさつ)である。その隣の久保山墓地の一画に「山しろや和介墓」と闊達(かったつ)な文字の刻まれた大きな墓がある。

山城屋和介、長州の人で若年から勤皇の志士として戊辰戦争などで活躍したという。のちにヨコハマで貿易に従事、兵部省の御用商人となった。同郷の山県有朋の助力で、省から50万円の大金を借り出し生糸の取引をするが、普仏戦争のあおりで敢えなく破産。その後更に14万9千円を借り出して、フランスは巴里で仕事そっちのけの大豪遊をして大いに名を挙げたが間もなく蕩尽。責任をとって陸軍省内で割腹して果てたという。まあ、壮絶な生きざまではあった。

文・絵 長谷川 泰 (西区文化協会 騎虎の会主宰)

※1997年11月から2004年4月までに、広報よこはま西区版で掲載されたスケッチと文章です。内容は現在とは異なる場合があります。ご了承ください。

(2002年4月掲載)

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