とらがあめ 【西区そぞろ歩き 26】虎が雨

twitter facebook 印刷

おすすめコメント

西区そぞろ歩き:虎が雨

「虎が雨」とか「虎が涙」ということばがある。陰暦5月28日に降るという雨で、富士の巻狩で父の仇、工藤祐経を討った曽我兄弟(十郎祐成と五郎時致)の十郎が死んだ日にあたり、その恋人であった虎御前の流した涙が雨となって降るのだそうな。

この兄弟の悲願を果たせるよう心をつくして、情理をわきまえた武士として名を残した御所五郎丸の墓と伝える五輪塔が御所山町の一角にある。兄弟や虎御前の墓といわれるものは箱根や小田原にもあるが、歴史家の真偽論争は別として、遠く建久4(1193)年このかた、それなりの歴史を刻んできたこの五輪塔は大切にしたいものだ。

なお、ここの地名は御所五郎丸の邸跡から付いたとか。

文・絵 長谷川 泰(西区文化協会 騎虎の会主宰)

※1997年11月から2004年4月までに、広報よこはま西区版で掲載されたスケッチと文章です。内容は現在とは異なる場合があります。ご了承ください。

(1999年12月掲載)

スポット情報

カテゴリ
  • 史跡・名勝
住所
周辺スポットを探す
ホームページ https://www.city.yokohama.lg.jp/nishi/shokai/kanko/spot/sozoroaruki/
スマートフォン用ページ