かえるがないたみち 【西区そぞろ歩き 12】蛙が鳴いた道

twitter facebook 印刷

おすすめコメント

西区そぞろ歩き:蛙が鳴いた道

昔の久保町は、保土ケ谷宿から野毛・関内へ出る要路だったというが、古書によると「田んぼの中の一本道で、夏など蛙の声がかまびすしかった」とある。近世には、保土ケ谷の川辺町にあった紡績会社の女子工員たちが、休みともなると大挙してこの道を通るので、近在の若者たちは胸を大いにときめかしたそうだ。ひところ、花街として嬌名をとどろかせた、その面影は見るべくもないが、区内の商店街の中でも活気といい、気風といい、一頭地を抜いているといわれる。

稲荷台の名のおこりとなった稲荷社や、天神様の祭礼など、けっこうにぎわったそうだが、半世紀の歴史はそんな記憶をすでに埋没させてしまったようだ。

文・絵 長谷川 泰 (西区文化協会 騎虎の会主宰)

※1997年11月から2004年4月までに、広報よこはま西区版で掲載されたスケッチと文章です。内容は現在とは異なる場合があります。ご了承ください。

(1998年10月掲載)

スポット情報

カテゴリ
  • その他観光地・名所
住所
周辺スポットを探す
ホームページ https://www.city.yokohama.lg.jp/nishi/shokai/kanko/spot/sozoroaruki/
スマートフォン用ページ